コロナウイルスその2

堤キャスター、私の勘違いしていでなければ幸いだ!;2020/04/08 (水)

前略
これは、今日の貴番組でも話題とされていたグラフで、西浦シュミレーションがやっと出てきたものです。


で、次は、今日の総理会見で、このシュミレーションにかかる部分の記事です。


そこで、この二つを改めて示したのは、今日は、総理会見と貴番組が並行していたため、貴番組をチラ見しており、議論の筋を正確に追いかけていないため、私が誤解していなれば幸いなのですが、総理会見を見た人達が、メデイアも含めて、勘違いしていないかと思うからです。

というのは、上の総理の話を聞いて、1ヶ月後の8万人の感染者が、所謂SocialDistanceを8割減らせれば、上の西浦シュミレーションから、極端に言えば、今の1000~2000人に押さえることが出来る、と勘違いしていないかと言う事です。

それは、“10日か2週間”SDを8割減にできれば、感染者を、グラフの様に急激に減らせる、と書いてあるからです。

で、実は、私もそのように最初、つい、思ってしまい、“もし、感染者が増えれば、やっぱり、国民の自粛不足の責任にされるのだと!何と言う責任逃れだ!”と、義憤に駆られました。

しかし、貴番組の議論の様子を見ながら、何か変だな!と思いました。

それは、グラフの“新規感染者数“と言う縦軸の表記です。

都やNHKの数字は、日別と累計、即ち、日ごとの陽性(感染)者数、及び累計の数字です。

で、激減するのは、この日ごとの陽性者=感染者=新規感染者数です。

とすれば、累計の感染者数は、この日ごとの発生者数だけ累増して行っている訳です、

そうすると、“10日か2週間”という書きぶりは、グラフに紫色で書き足した0から15日目乃至0から20目からの30日目に至る15日間か10日間と言うことで、0日目、即ち、明日からSD8割減の東京都民の行動自粛によって、1ヶ月後に、新規感染者発生が30日目まで爆発的に6千人迄達していたものが、31日目に急激に千人位までに減少すると言っているに過ぎない!と言う事です。~かかる理解が勘違いであることを祈ります、
が、これが、正解の読み方だと思われます。

だとすれば、SD8割減が明日から実施されようと、西浦シュミレーションが正鵠を得ていれば、1ヶ月後、8万人が感染しているのです!
その後、そうでなければ、累計感染者が10万人~20万人になるものが、9万人とかせいぜい10万人に収まるというのが、西浦シュミレーションなのです


上は、メールしているシュミレーションですが、新規発生者数が6千人に達するのは、明日から42日目の5月19日でその時の感染者数は66千人です。
明日から1ヶ月後の5月7日では8万人ではなく、21千人です。1万人に達するのは23日目で西浦シュミレーションよりは、1週間程時間が稼げます。~当たるのなら、私の方に当たって欲しいと切に願います。

で、西浦先生は専門家ですから、素人の私が、当然、信憑性がない~シュミレーションのやり方が数学的理解不足によって間違っているかも知れないとは既メールの通りです~のですが、シュミレーション結果が違う理由は、ある程度、推測が付きます。



既メールしてあります、東京の実際の発生者数に基づき逆算的というか回帰的に、βを4月2日の数字に合わせて定め、グラフにしたものです。

上の数値は、このグラフの後の数値です。

で、これも、既メールに書いておりますが、予測カーブに対して、実測カーブは、3月連休前後の発生者減を受け、中だるみしており、それが、予測カーブに接近する為に、緑表示部分、その時の実効的再生産数Rtnは、急激な勾配になっています。

一方、感染発生初期のRtpは予測カーブにしろ、実績カーブにしろ、なだらかな勾配にしかなっていません。~指数関数的カーブですから当然なのです。

で、予測カーブは、R0基本的再生産数で一定値ですからなだらかな曲線と成ります。

モデル式の論文によると、このR0は今晩の会見の際、尾見会長が言われていたように、クラスターの疫学的調査から推定している、との事です。

表の直近の発生数が、予測より多いように、この大きいRtnで西浦シュミレーションは行われているために、2週間~1ヶ月後の累計感染者数が大きくなる、と一応推測されます。

もっとも、専門家の先生ですから、これらも当然織り込まれての予測だとも思われます。~とすれば、益々、悲観的にならざるを得ないのですが、

まず、以上の点を精査して欲しい、その上で、もし、この理解が勘違いでなかったとしたら、西浦シュミレーションが精巧精緻なものであるとすれば、1ヶ月後、今日、総理が、これも、初めて数値をデーターを公表された、医療体制は、間違いなく、崩壊しているでしょう!

そして、もし、この勘違いが、そのまま、メデイア・国民に共有されていたとしたら、これは間違いなく国民・東京1都三県の住民の責任・自業自得とされます!

「政府は、十分な医療体制・経済対策を構築・展開した、しかし、国民の、都民の、県民の、協力・自粛を得られないために、残念ながら感染爆発を防ぐことが出来なかった。
やはり、自粛という人権を尊重した法体系では国民の安全、国の安寧は守りがたい、従って、桜井氏が文藝春秋で主張されているように憲法改正・緊急事態条項・戒厳令体制が必要だと!』

既メールでは、ソフトに書いておりましたが、既に、桜井氏流の責任転嫁は始まっています。
かの田崎氏は、他番組で、官僚一流・政治三流だと言うのであれば、“官僚はその気概を見せろ”、と言われたと思います。
どこかの政務官が“国民がもっと責任を持った行動をしろ”とか何とかSNS発信して、取り消した、とのネット情報もあったと思います。

しかし、昨日、尾見理事長が国民に感謝している、とのニュースを見ました。~何を意味しているのでしょう。専門家会議がコロナ発生以来、対策の舵取りをやってきている筈ですし、今、正に、感染前夜か否かの状況において、その陣頭に立ち、叱咤激励をする立場にあるのではないでしょうか

で、今日は、尾見会長として、総理と会見に望まれました。~Rtnが急激に大きくなっており、クラスター潰しは、既に効果が発揮出来ない状態だ。緊急事態発令もやむを得ない状態です、と専門家として総理をサポートされておりました。

尾見会長の人となりは、選択3・4月号に、国立感染研究所と一緒に記事が掲載されております。


実は、都知事が昨日、発令事前の記者会見で、記者から、「都知事は、感染者発生予測について大阪府知事同様クラスター班から情報を得ているはずだが、、五輪延期決定直後からの動きは、五輪配慮の政治的動きからではないか」の旨の質問を受け、「予測値が、うん百とか、17千人とか、極めて不安定で、信頼が置けなかった」旨の答弁をされていたが、まあ、その政治的答弁はともかく、予測値の解釈が充分に出来ておられたかの疑念があります。

そして、その疑念は、尾見会長にも当てはまる、のではと思われます。

と、言うのは。

R0=ΣRi(I;0~t)=∫Rdt(t;0~t)

で、あるはずである。


と言う事は、感染初期、即ち1~2月間は、R≒1.0であるはずであり、充分に、クラスター潰しで、Rt自身の把握と同時に感染拡大阻止は出来るが、時間がたち、Rtが大きくなって行けば、当然、クラスター潰しでは感染拡大を防ぐことが出来なくなって行くことは素人でも分るわけです。逆にその時点までに、各時点におけるRtnからR0を推定し、既メールの如く、ピーク時乃至現状体制比較現実的医療体制拡充策を提言し、それに応じた行動自粛・国民の覚悟と協力を求める、求めておくべきではなかったのか

クラスター潰しは、総理が今日も“日本独自・独特”な手法と自ら自覚自賛とまでは行かないかも知れないが、“定義”されていたが、確かに“クラスター対応”は「疫学的」(積極的疫学調査)の為に、必要不可欠なものであろう。
だが、それで、充分ではない、なかった、と言う事を尾見会長自ら認めていた、という事だと思います。

が、しかし、それが、直ちに、自粛要請=国民責任論には結びつかない。何故なら、1ヶ月後には8万人感染の数字・予測を、今、この場に及んで出しているのだ!と言う事です

既メールで、、地図一枚で、戦場に駆り出された昔の、戦前の、我らの近い近親の国民、の事を書きました。

今まさに我々は、そのコロナ戦場に放り出されたのではないか、と比喩的に思われるのです。

最初の“国民の自粛不足の責任”への義憤は、当然、数理モデルのシュミレーションが有りながら、それを公表せず、従ってどのような医療体制拡充策を講じているのかも全く知らせず、この場に及んで、軽症病床1万床確保とか日本財団が1万床追増設だとか、アビガン200万人だとか、自動車会社へ人工呼吸器作成依頼済みだとか、既に厚労省課長位が発表しておくべき様な事を得々と述べ、独メルケル首相が述べた民主国家の支柱たるべき精神的気概を表明することもなく、真水16兆円の対策を水増しGDPの2割に当たる100兆円超えで世界に冠たる経済対策と、既に、医療・経済両面から、十分な対策を講じている、と、あたかも“学徒出陣を前にした東条首相”の如き会見を見たからに他ならなかった。

貴番組で今晩議論されていたが、財務省は国税庁を通じて、税収にかかる詳細・巨大なビッグデーターを持っており、それによって、どのよう現金給付を、どの様に、どの所得層に行えば、どのくらいの予算が必要になるか把握しているはずであり、また、経済対策に伴う予算措置について、巨額になれば、今迄の様な国債発行には無理が生ずる~政府紙幣の発行が取り上げられるのでは、との憶測も既メールしており、100兆円と聞いて、果たしてと思ったが、16兆円の赤字国債と聞いて、あ、やはり、堤キャスターが言われていたように真水は、これ位と思った次第です。


斯様な義憤であったのですが、今まで、書きつらねた事が全くの勘違いでなかったとしたら、戦後の最大の危機ではなく、再びあの惨禍が国民を襲ってくるわけで有り、どうか精査を頂いて、警鐘を打ち鳴らして頂きたいと思い、前回メールを最後とは思っていたのですが、敢えてメールいたします。

総理会見で、時間が来たとの再三の司会者の会見打ち切りの声に対し、「この会見の後の、会見を終りにしてまでこなさなければならないスケジュールとは何だと聞いたらどうだ?」と、思っていたら、指定を受けた質問者の質問が、

「総理、体調は如何ですか?」

筋書き通りの質問であれば、まだ、救われるが、質問した記者本心からの、“最後の質問”であったとしたら・・・・


堤キャスター、同郷人・(多分)先輩として、最大限のエールを送ります。

貴番組、益々々の御奮闘を祈念致します

草々

追記;政府(メデイアも含めて?)、SD8割を国民が今日から実行してくれても30日後に東京圏で8万人が感染している、というシュミレーション結果を、極めて曖昧にしか発信していない理由を考えると、既メールの通りに、先の大阪府知事の大阪~神戸往来自粛の折に公表したクラスター対策班見込み3374人が、300人強という1/10程度の発生に終ったからだとも思えます。

しかし、この点は、予測を公表し、その結果との差異を速やかに解析し、その原因を次のシュミレーションに反映すると共に、それらの情報を公開し、国民の理解と協力を仰いで行くことが本筋だと指摘しております。

ギリギリの状況まで得られているデーターを公開せず、しかも、不明朗な形にしておき、結果が最悪の方向に進んだら、「いや、情報は公開しており、それに基づき国民に協力を求めていたのです」では、リスク管理も、なにもないであろう。

既メールのとおり、本来、リスク管理には“想定外”はあり得ず、“オーバーシュート”しないように、リスク管理は的確なリスク把握を行う事が基本であろう。その上で、最小限の被害に収める・現実的・具現可能な目標設定を行い、全国民の一致した協力の下に、対策を行使していく、というステップであろう。そうであれば、今、既にイタリア等では現実のものとなっているトリアージュも、我々国民は慫慂として受け入れると確信する。

先の戦争では、戦い終って、いや、戦時国力研究所(?)では、資源的国力的に勝てるはずがないと分析はされていた、等の話しを読んだ覚えがあるが、戦いが終ってからでは、遅いのである。

今朝の番組を見ていると、件の田崎氏が「先週末の渋谷の人では40%減少していた。だから、ここは、総理の昨日の会見を経て、直ちに業界自粛要請指示までいかず、2~3日国民の自粛行動をみようとなっている」と、“独自極秘情報ソース(?)”からのデーターを基にコメントされていた。また、NHKで全国知事会議の実況が流れており、福岡知事が“今後2週間の国民の行動が大変重要です”旨の話しをされていた。

今日からの、我々国民の行動自粛が“30日後”以降、極めて重要であることは論を待たないが、“2週間前乃至それ以前”の我々国民の行動の結果発生は、取消・修正は効かず、必然的に実現する~それらの時点での、当局の対応・対策もまた、修正・取消は不可能である。

いや、それだからこそ、既メールの通り、全ての記録が“戦後”、検証可能な様に、国民の財産として保全されている必要があると、強く感じている所です。

私の勘違いである・理解能力不足による全くの誤謬であることを強く願っています。

大阪の際の予測値が西浦シュミレーションの数字であったか否かは公表されていないので知るよしもなく、甚だ、申し訳なく失礼ではありますが、今回の予測が、外れる事も、また、強く願っている次第です。